2010年7月8日掲載
W-BRIDGEでは、2010年4月20日から6月1日までの期間、(株)ブリヂストンが定めた研究領域に基づいて、大学と一般の方々(環境NGO、市民団体等)が連携して取り組む研究・活動課題を募集しました。応募された案件の中から、W-BRIDGEに設置された助成審査委員会およびW-BRIDGEの運営委員会が厳正なる選考を行い、18件の委託先候補を採択しました。委託期間は2010年7月1日から2011年6月30日までです。
今後、各団体と早稲田大学との間で委託契約が締結された後に、それぞれの研究活動が行われます。そして、研究成果については報告会を実施予定です。また、このプロジェクトで得られた成果については、内容を吟味し、多くの方々に活用していただけるように情報を公開していく予定です。
尚、2009年7月から2010年6月末までを活動期間とした委託研究は終了し、今後研究領域毎に活動報告を行います。活動報告の詳細が決まり次第、W-BRIDGEのWebサイトに掲載します。
研究・活動代表者 | 団体名 | 研究課題 | 備考 | ||
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1 |
早稲田大学 |
(財)国際緑化推進センター |
熱帯荒廃地における生物多様性に配慮した森林修復と環境教育 |
継続 |
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2 |
早稲田大学 |
WAVOC |
若者世代が「環境配慮意識」を「実際の行動」に移す要因の研究およびマレーシア在住フィリピン人集落における衛生環境改善活動 |
継続 |
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3 |
慶應義塾大学大学院 |
NPO法人 |
地球温暖化対策を念頭においた持続可能な森林利用の方向性を探る研究 |
継続 |
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4 |
早稲田大学大学院 |
豊島再生「食プロジェクト」推進協議会 |
離島におけるバイオマス資源活用システムに関する研究(香川県豊島を例に) |
継続 |
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5 |
早稲田大学大学院 |
NPO法人 |
本庄里山キャンパスにおける生物多様性市民モニタリング手法の構築 |
継続 |
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6 |
富山県立大学 |
雲南省昆明植物園 |
中国における天然ゴムの持続的安定生産に関する研究・活動 -生物多様性および環境経営・政策的視点から |
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7 |
茨城大学 |
城里町商工会 |
地域連携で生み出すいばらきエコ・ネットワークSTEP2(ネットワークからコミュニティへの展開) |
継続 |
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8 |
早稲田大学 平山郁夫記念ボランティアセンター |
WAVOC |
農林業体験を通じた若者への環境問題提起 ~食行動変容からの検証~ |
継続 |
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9 |
早稲田大学大学院 |
早稲田大学学生環境NPO |
全国学生環境ビジネスコンテスト em factory |
継続 |
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10 |
東京工業大学大学院 |
NPO法人 |
やんばる国頭の森の持続可能な森林資源管理に関する研究 |
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11 |
九州大学大学院 |
佐渡島加茂湖水系再生研究所 |
新潟県佐渡市トキ舞う加茂湖の水辺再生プロジェクト |
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12 |
早稲田大学大学院 |
re:connect -人と人、人と自然の“つながり”を育む存在となる- |
環境問題解決のための「場」作り実践の分析 |
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13 |
早稲田大学 |
新宿区エコ事業者連絡会 |
現実的なバックキャスティングを実践する学生コンサルタントの育成~新宿区の温暖化対策推進~ |
継続 |
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14 |
早稲田大学 |
WAVOC |
学生ボランティアと地域活性化による環境保全の連携に関する研究と実践 |
継続 |
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15 |
早稲田大学大学院 |
- |
企業のA-EMS(Advanced-Environmental Management System)とCSR-MS(Corporate Social Responsibility-Management System)による地域交流と健康増進 |
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16 |
大阪市立大学大学院 |
NPO法人
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女性生活者からみた環境・地域貢献のあり方に関する研究 ~地域版環境ベルマークへの基礎研究~ |
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17 |
早稲田大学大学院 |
日本環境ジャーナリストの会 |
地域社会との連携による環境日本学の創成とその情報発信システムの構築 |
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18 |
早稲田大学 |
文明と環境を考える会 |
W-BRIDGEの成果を踏まえた環境・文明・感性に関する知のリーダーの対話 -東洋的感性を世界に発信する |
代表者名、団体名、研究課題は、2010年7月8日時点のものです。
[参考資料] 代表的な研究課題 (昨年度より継続している課題)
1. 熱帯荒廃地における生物多様性に配慮した森林修復と環境教育
研究・活動代表者: 早稲田大学 人間科学学術院 教授 森川 靖 氏
団体名: (財)国際緑化推進センター 顧問・主任研究員 大角 泰夫 氏
森林修復の分野で大きな実績を持つ日本のスタッフと、地域住民のコラボレーションによって、インドネシアの極めて条件の悪い地域での森林修復活動を進めてきました。特に住民のニーズを十分に把握した活動は、地元から高い評価を受けています。今回は、住民への環境教育も含め、より多彩な活動を展開します。
2. 若者世代が「環境配慮意識」を「実際の行動」に移す要因の研究
およびマレーシア在住フィリピン人集落における衛生環境改善活動
研究・活動代表者: 早稲田大学 平山郁夫記念ボランティアセンター 助教 岩井 雪乃 氏
団体名: WAVOC「海外ボランティアリーダー養成プロジェクト(ボルネオ)」 代表 坂本 宙彌 氏
早稲田大学の学生活動を代表するプロジェクトです。マレーシアのフィリピン人集落における「ごみ問題」などに対する環境改善活動を通じて、現地の人々と共に学び活動することを実践しています。今回は、教員の専門性を生かした、若者の意識を環境に関する実際の行動に結びつけるにはどうすればいいかの本格的研究も実施します。
3. 本庄里山キャンパスにおける生物多様性市民モニタリング手法の構築
研究・活動代表者: 早稲田大学大学院環境・エネルギー研究科 教授 紙屋雄史氏
団体名: NPO法人 早稲田環境市民ネットワーク 代表 神坐侃大氏
早稲田大学の教員・学生と地域住民の方々が手を携えて、里山と生物の関係について共に学び、汗をかいて活動しています。今回は、話題となっている生物多様性について市民モニタリングの手法を導入し、新たな方向性を見出していきます。
4. 地域連携で生み出すいばらきエコ・ネットワークSTEP2 (ネットワークからコミュニティへの展開)
研究・活動代表者: 茨城大学 地球変動適応科学研究機関 (ICAS) 准教授 田村 誠氏
団体名: 城里町商工会 事務局長 泊 和太氏
筑西市商工会エコの木プロジェクト部会 部会長 島田 敏氏
茨城大学と地域の商工会(部会)との連携による地道な活動ですが、確かな成果が上がっています。大学の保有する多様な情報をベースに、グリーンショップ活動や地域の環境教育活動など、小ぶりながらもきらりと光るプロジェクトが展開されています。今回は、活動のレベルアップを図り、エココミュニティづくりの実践と研究を進めていきます。